安藤美姫、浅田真央のワン・ツーフィニッシュで幕を閉じた世界フィギュア選手権。


男子では高橋大輔が銀メダルを取り、日本勢は今シーズンの有終の美を飾りました。

笑顔、笑顔、笑顔を映し出す日本のメディアとはまったく好対照に、この世界フィギュア選手権を報道した国があります。
それは、ロシアです。前回のエントリで記したように、フィギュアスケートはロシアのお家芸。
http://sasakima.iza.ne.jp/blog/entry/136673/
それが今回、なんと、メダルなし。男子シングル、女子シングルではロシアの選手はトップ10にも入らず、惨敗してしまったのです。
これは、たとえるなら、世界選手権やオリンピックで柔道で1つもメダルを取れなかったほどの「悲劇」なんです。
ロシアの主要紙には、ネガティブな意味の見出しが並んでいます。
新イズベスチャ紙には「悲壮感漂うスケート場。ロシアの代表選手は、メダルなしで大会を終えた」
コメルサント紙は「ロシアは、世界一の座を譲った」
国営新聞「ロシア新聞」はこんな見出しでロシアの立場を現しています。
「ロシアのメダルが奪われた東京大会」

ロシア主要紙でも、安藤さんの写真がメーン
「家に帰ったほうがまし。メダルなしで終えた世界フィギュア選手権」という主見出しをつけたブレーミヤは「ロシアが、ソ連時代を通して、フィギュアスケート大会でメダル無しで終わったのは1962年以来。東京大会での結果は、まさに大惨事以外なにものでもない」
そして、安藤美姫さん、浅田真央さんの華麗な舞についてコメントしたうえで、ガジエータ紙が「日本人たちは、ロシアのフィギュアスケート選手たちから勝利の月桂樹を勝ち取った」というふうに記します。
安藤さんのコーチは、ロシア人のニコライモロゾフ。荒川静香さんを金メダルに導いた名コーチです。
マスコフスキーコムサモーリッツでは「モロゾフコーチよ、ロシアに帰ってきて欲しい」なんていう文章も載っています。

右がモロゾフコーチ。当日は「しっかり一つ一つの技をこなしなさい」とアドバイスおくった。
そして、日本フィギュアスケート界が活躍した理由について、モロゾフコーチはロシアのスポーツ新聞でこう答えています。
「日本のフィギュアスケートの選手が世界大会で勝利することは、すでにそれほど驚くことではない。日本代表の選手になるために、厳しい選考会を勝ち抜かなくてはならないし、そのために、ハードなトレーニングを積んでいる。ここでは、アジア人がフィジカル的に能力が劣っていることを忘れたほうがよい。アジア人の選手の骨格は、フィギュアスケートの技に適している。
東洋に伝統的な信仰心から熱心に練習をする姿勢も、成功をもたらすことに寄与している。そして、西洋のクラシック音楽のスタイルに、演技を組み入れることも日本人にとってはそれほど難しいものではない。何よりも大事なのは、コーチと選手の間に、100%の信頼感があることだ」
先日のエントリで、「クラシックバレエが根付いているロシアには、絶対的な優位がある」みたいなことを書きましたが、フィギュアスケート界で長らく君臨してきたロシアの首位の座を、日本は、日本的なよさを生かして、引きずりおろしたようですね。


by osakakingyo
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