★今からちょうど1年前(2007年8月30日)のエントリですが、再アップします。肩書きは当時のものになります。
今回の安倍内閣改造人事では、拙ブログ「Cool
麻生前外相は、任期2年の間、アニメ・マンガを日本外交の大きな柱ととらえ、世界中にアピールしたCool

幹事長就任会見で
車には常にコミック漫画などを積み込み、1週間に約20冊の漫画週刊誌を読破するほどのマンガ好き。総務相時代には大臣室にお気に入り漫画「ゴルゴ13」の主人公の等身大イラストが飾られていたそうです。地元・福岡飯塚市の自宅の書斎にもぎっしりとコミックが並んでいます。
昨年9月の自民党総裁選で、秋葉原で街頭演説会に臨み、「自称オタクのみなさん」と呼び掛け、大喝采をあびました。
麻生さんの公式会見、外遊先のスピーチでの発言録から、アニメ、マンガに言及した部分を抽出しても、相当のボリュームになります。
外相就任時、当時、こじれにこじれていた日中関係について質問が及ぶと、「マンガやアニメが日中関係の距離を埋める」などとコメントしていたのですね。
まとめましたので、紹介しましょう。
【平成17年10月31日】
外務大臣就任会見で日中関係について質問を受け
ジャパン・アニメーション、Jファッション、J-POPの「3
【平成18年5月23日】
現在、国連事務総長の潘基文韓国外交通商部長官との会談で
麻生大臣は、「国民レベルの交流はかつてないほど進展しており、互いの文化への関心も強い、日本のドラマやアニメの地上波による放送など、文化開放をさらに進めてほしい」と述べた。潘長官からは、「日本のドラマやアニメに対する文化開放について、麻生大臣の発言に留意しつつ積極的に検討したい」と述べた。
【平成18年7月23日】
マレーシアで行われたベトナム外相との会談で
キエム外相が「日越間の文化交流の促進及び観光に関する協力を進めていきたい」と述べたのに対し、麻生大臣は「音楽・アニメ・ファッションといったポップカルチャーにおける若者の交流は非常に重要である」と発言した

いわずもがな、漫画王お菓子
麻生さんの大きな実績である麻生ドクトリン「自由と繁栄の弧」を発表した演説でも、マンガ、アニメについてふれています。
【平成18年11月30日】
ホテルオークラで行われた「自由と繁栄の弧」演説についての発言録
ポーランドは私、外務大臣として行き損ねておりますが、小泉前総理が平成15(2003)年8月に行かれて驚かれたのは、例によってショパンのことだけではありません。
「灰とダイヤモンド」などの作品で有名な映画監督・アンジェイ・ワイダさんなどは、京セラの稲盛和夫さんが差し上げた京都賞の賞金を元手に、古都・クラクフに「日本美術技術センター・マンガ館」を作っております。マンガと申しますのは「北斎漫画」のことでして、若きワイダ監督が見て心打たれたという、さる収集家の作品を収めた施設です。
もっとも、現代日本の漫画人気も大したもので、私のコレクションには、ポーランドの外務大臣がくれた「犬夜叉」のポーランド語版が入っております。
【平成19年1月16日】
定例会見で、マンガのフリーペーパー
(質問)本日、無料のマンガ雑誌というものが創刊され、駅等でフリーペーパーの形で配られているのですが、今、日本を代表する文化の一つとなったマンガが無料で配られていることについて、マンガ文化に造詣の深い大臣の感想、考えをお聞かせ下さい。
実物をよく見たことがないので知りませんが、個人が自費出版しているマンガというのは掃いて捨てる程あります。実際、年間何万と出ているのではないでしょうか。そういったものを上手く総合してやるということで、それでいくとテレビと同じで広告収入で儲けるという話ですね。売れるマンガがどれだけ出来るか。全てのマンガ雑誌というのは、マーケットを見に行ったら分かりますが、よく世論調査をし、売れるか売れないか調査をよくしています。広告でやっているのではありませんから、そういったものを選んでやっているのだと思います。内容を見たことがないので知りませんが、良いマンガが出来るなら良いのではないでしょうか。
【平成19年1月17日】
イスラエル外相との会談で
「自分の子どもたちも日本の漫画が大好きだ。イスラエル国内でも大変な人気だ」。中東問題など緊迫する国際情勢をめぐる意見交換の一方で、日本の漫画が話題に上ると、麻生、リブニ両外相から笑い声が漏れた。
麻生大臣は「外務省の官僚が逆立ちしてもできない役割を果たしてくれる。日本の文化を世界へ広めるための新たな担い手だ」と漫画外交の意義を語った。
【平成19年4月24日】
定例会見で、NPT(核拡散防止条約)についての発言
NPT運用検討会議の第一回準備委員会が来週、4月30日からウィーンで開かれます。天野ウィーン代表部大使が議長を務めることになっておりますので、この会議の成功に向けて色々努力を行うところですが、啓蒙が大事だということになって軍縮不拡散教育の分野で若い世代に関心を持ってもらうために漫画の活用等、新しいイニシアチブを打ち出していくという予定にしております。
国際漫画賞も麻生さんが残した大きな足跡でしょうね。「漫画界のノーベル賞」とはよくもいったもんです。
【平成19年5月22日】
大臣会見で国際漫画賞の創設について
国際漫画賞を創設します。海外でコミックやマンガ、アニメーションなどが普及して、随分と日本のコミックは売れていますが、外国人の漫画家を表彰する国際漫画賞というものを創設することにします。
いわば、漫画のノーベル賞のようなものにしたいと思っていますが、ノーベル賞のように高額の賞金が出るわけではありません。ですが、受賞者は是非日本にお招きしたいと思っています。
この種の漫画の精密さ等、漫画というサブカルチャー、ポップカルチャーといったものが持つ発信力というものを更に高めていきたいと思っています。
【平成19年6月26日】
大臣会見で、国際漫画賞の受賞者を発表。発言録
7月2日に発表する国際漫画賞受賞作品が決定しています。最優秀作品「孫子兵法」を描いたのは香港の李志清という人で43歳。既に日本語版が出ています。この他にも、香港のKAIという人の描いた「十五二十」、マレーシアの「LeGardenie」、それからオーストラリアのマデリーン・ロスカという女性が描いた作品、これらが入賞しました。7月2日に飯倉公館で受賞式を行う予定ですが、直接受賞者に対して私からトロフィーを渡すことにしています。
今回、この件で幾つか調べてみましたが、「MANGA」という独特のジャンルが完全に国境を超えています。フランスでも漫画の売り上げというものが、出版業界の市場ではもう無視できないということになり、3年前からフランス国立出版協会の統計に「MANGA」というカテゴリーが上がってきています。
今回の受賞作品も「コミック」ではなく、「MANGA」という形で上がることになります。146作品の応募がありました。色々な方々の応募に感謝すると共に、こうしてポップカルチャーを通じて様々な発信がされていき、先方からも、同じように漫画というのものを使っての発信等が出来れば良いと思います。漫画によって、色々な意味での絆が出来ていけば、言うことはないと思います。
国際漫画賞発足によせて 麻生外務大臣のコメント
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/culture/manga/index.html
ここにひとつの賞が誕生しました。これまでどこにも存在したことのなかった賞です。国際漫画賞とそのトロフィーに、いま永遠の命が吹き込まれました。これからは世界中の、若きマンガ家、熱意のほとばしるマンガ家は、この賞とトロフィーを仰ぎ見ることになるでしょう。
デンマークはコペンハーゲンの女の子たち。タマゴッチとポケモン、そしてセーラームーンと一緒に大きくなった女の子たちに。聖闘士星矢(セイント・セイヤ)がなくては、夜も日も明けなかった中国の男の子たちに。それからジデジーヌ・ジダン、フランチェスコ・トッティ、そして一度はキャプテン翼のペン画を描いたすべての男の子たちに、みなさんたちすべてに知ってほしいと思います。もしマンガのアーティストになりたいなら、目標を高く掲げなさい、と。なぜならいまみなさんには、手に入れるべきトロフィーができたからです。
最もクリエイティブなマンガ精神をもつ人たちの、そのまたベストの人だけが、手に入れることのできるものです。競争は厳格です。得られる賞はプライスレス。その人は、とこしえの名前をマンガ界に刻むことになります。
マンガは愛。マンガは友情。マンガは人の成長。マンガはすべてを表します。そこにはどんな垣根もありません。だからマンガとは、最も普遍的な結合の力です。若い(そしてまだまだ若い)心と精神をつなぐ力です。
初めて選ばれた受賞者のみなさんに、心からのお祝いを送ります。

安倍さんが最も便りにしている人
そして、この漫画甲子園での発言は、麻生さんの思いが凝縮されたスピーチでした。
【平成19年8月4日】
高知市で行われた漫画甲子園の開会式での発言
全国高等学校漫画選手権大会に参加する選手諸君。
外務大臣麻生太郎が、まんが甲子園の諸君にこうしてあいさつを言える。
数十年漫画を読み込んで来た者として、こんなにうれしいことはありません。
勝ち上がってきた諸君、暑い夏は、君たちのために準備されていたようなものだ。
白球を追うばかりが甲子園ではありません。指先が痛くなるまでペンを握りしめ、白々と夜が明けるまで机にかじりつくのだって、君たちの青春、勝負だろうと思います。
日本人くらい、マンガの文法を自然に身につけている国民はおりません。
このコマは、どうしてこの大きさなのか。なぜここは、背景が真っ黒でないといけなのか。
君たちには、その理論が知らないうち身についている。なぜ身についたか。
君たちの前に、偉大な先人の独創があった。
その前には紙芝居という、これも日本の発明がありました。
伝統はえんえんとさかのぼり、かの「鳥獣戯画」までいくのであります。
その伝統の最先端に、君たちがいま、栄冠かけて競い合おうとしている。
マンガは友情を描きます。人生をたった一コマに詰め込み、人の世の、喜び苦しみを描く。
CGには絶対つくれない夢の世界を、二次元世界に定着できる。
それをすべて、君たちのペンが成し遂げられるのです。
このことに、世界はやっと気がつきました。世界中でいま、猛烈な学習を始めています。
外務大臣としてこのあいだ、国際漫画賞というのを出しました。
香港の漫画家が第一回の受賞者になって、マレーシア、香港、オーストラリアの作家には奨励賞を出しました。
彼らの作品を見ると、日本の漫画家の誰から影響を受けたかすぐわかります。
ドイツからブラジルまで、応募作品どれ一つを見ても、日本の影響が色濃く出ていた。
漫画はいま、世界の人々が夢を紡ぎ、愛を語り、怒りをぶつけるメディアになったのです。
そしてその誕生の地、日本の、最も熾烈な戦いの場に今君たちは出動しようとしている。
君たちのような存在が、世界中の若者からどれほど羨望のまなざしで見られているか。
ぜひそれを知っていてほしい。最高峰のフィールドに、君たちは立っている。
まんが甲子園の選手諸君。ストーリーをとことん練れ。線に目一杯命を賭けろ。
君たちの作品を、雑誌で読める日を待っています。
【平成19年8月17日】
外遊先のメキシコで、日本メキシコ学院を訪問。
麻生大臣は「最近の日本文化を代表するマンガを皆さんにお贈りしたい」として、日本コース、メキシココースに対して、それぞれ世界史、日本史、理科や数学などを学ぶマンガセットの目録を贈呈した。「メキシコのエスピノサ外務大臣からマンガ「聖闘士星矢」のスペイン語版を贈呈された」と発言した。
さらに、メキシココースの高校に通う生徒たちとの間で質疑応答が行われ、日本コースの生徒からは、麻生大臣の好きなマンガのキャラクターや今メキシコで人気の高い「るろうに剣心」について質問がなされ、マンガについて活発なやり取りが行われた。
【平成19年8月20日】
外遊先のブラジルで。
ブラジル日本文化福祉協会の関係者から、「現在ブラジルにおいては非日系のブラジル人にもカラオケ、マンガといった新しい日本文化が急速に普及しているが、これも一重にマンガファンである大臣のご指導の賜である。麻生大臣におかれては、今後ともゴルゴ13の冷静沈着さと、山口六平太の大きな包容力を持って、政界の荒波を乗り切って頂きたい」と挨拶を受けたのに対し、麻生大臣は「マンガ、アニメ、コスプレといった新しい日本文化の普及についてブラジルで若い世代の日系人が活躍されていると考えるところ、年長の世代にもこうした文化を理解頂きたい」と述べた。
麻生さんは、おそらく日本のソフトパワーの価値に誰よりも高く認め、それを世界に売り出そうと実践した政治家です。
Cool


by osakakingyo
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